もともと人の皮膚には、特にニオイというものはないのです。
では、なぜ体臭という呼ばれるものが発生するのかというと、主に皮脂や汗が細菌によって分解されることでニオイの元が発生します。分泌腺から出た汗の成分が細菌などで分解されることにより特殊な臭い物質になります。それが体臭の原因です。
全身に分布する汗腺から出る汗はほとんど水分でニオイはありませんが、一方で脇の下やおへそ周辺など体の一部だけに分布し、毛穴と出口を共有している汗腺をアポクリン腺といいます。
毎日お風呂に入ってその日の汗を流しているのに、ニオイが気になる・・・という場合は、このアポクリン腺からの汗が原因となっていることが100%です。
このニオイを伴う汗を徹底撃退するべく効果的な入浴方法をご紹介していきます。
記事でわかること
🔶 見落としがちだった正しい入浴法
🔶 体臭改善に役立つ入浴法7選
🔶 おすすめニオイを防ぐ薬用石鹸4選
もくじ
1.効果的なバスタイムで体臭を徹底撃退!
シャワーだけになっていませんか!?
忙しさにかまけて、お風呂はシャワーだけでササッと済ましてます。・・という方も多いのでは!?と思いますが、「体臭を徹底撃退!」を考えるなら、貴重なお風呂タイムをシャワーのみで済まさず、バスタブに浸かる習慣を持ちましょう!
体の表面についた汗を流すのにシャワーは効果的ではありますが、バスタブに浸かり体温を上げることで毛穴を開かせ汗をかくかことができ、そして毛穴の奥に溜まった老廃物や皮脂も排出することができます。
バスタブに浸かることで、水分を肌の角質層へと浸透させてふやかし、そして余分な皮脂の汚れを落とすことで、ニオイの元となる皮膚上の細菌の繁殖を防げます。
シャワーだけを浴びるなら、寝起きの汗ばんだ朝に浴びることをおすすめします。
体の隅々までしっかり洗おう!
汗をかきやすい季節というのは、夜にお風呂でちゃんと汗を流していても、朝目覚めると、べったり身体が汗ばんで気持ち悪いと感じたことはないでしょうか。
人間、寝ている間もコップ2杯分の汗をかいていると言います。べったりする汗は、体の部分的な個所にしか存在しないアポクリン腺からの汗です。
アポクリン腺は、腋の下、乳輪、へその周囲、外耳道、外陰部、肛門周囲などに存在します。
脇の下はもちろんですが、おへそ周辺ってあまり気にしたことがない方が多いのではないでしょうか。やわらかめのウォッシュタオルでおへそもたまには念入りになで洗いしてみましょう。
ふだん衣服で覆われることのない出っぱなしの耳も洗い忘れのないよう、外耳周辺を同じくやわらかめのウォッシュタオルで指を使いなで洗いしましょう。
また、忘れがちな指の間や足の爪周辺も専用のブラシなどを用いて洗うと効果的です。
洗いすぎて乾燥していませんか!?
しっかり洗いましょう!と上記でうながしたばかりですが、洗い方を間違ってはいませんか?
ナイロンタオルのようなものでゴシゴシ洗いは禁物です。摩擦により必要な油分を落としすぎると体はかえって油分を出して潤そうとするものです。自然な肌のうるおいを残しつつ、皮脂の汚れは泡を使って洗い落とすことが大切です。
また、洗いすぎによる肌の乾燥と、ゴシゴシ洗いで出来てしまった細胞間の小さな隙間にはニオイの成分がたまりやすくなってしまいます。キレイに洗っているつもりが、ニオイの成分を助長しているなんて本末転倒ですよね。
基本的には、やわらかいウォッシュタオルできちんと泡立てて、こすり過ぎに注意しながらなで洗いすることです。汚れを落とすのはゴシゴシこすることではなく、石鹸成分の泡が落としてくれるのです。なので、手を使ってはじめたから泡で出るボディソープを使いなで洗いをするのが一番良い方法です。
2.ニオイを和らげる7つのバスタイム有効活用法
体臭予防のために身近にあるものを使って、日々のバスタイムで有効活用してほしい効果的な入浴方法です。
以下はバスタタブの湯200ℓに対しての分量になります。おおよそや目安でも結構ですので、参考にしてください。
効果的な入浴方法その① 【塩+精油】
ニオイ対策にプラスα、湯船に天然塩(粗塩)をおおさじ1と、心身ともにリラクゼーションを促す効果のあるエッセンシャルオイル(植物の精油)を湯船に2~3滴たらしてみましょう。
鎮静とリラックス効果のあるおすすめ精油は・・・
ラベンダー
ニオイ対策から肌トラブルまで幅広く刺激の少ない万能効果の代表格
ビターオレンジ
みかん品種のだいだいで特に脂性肌に向き、肌の引き締め、保湿に優れています
サイプレス
汗を抑える役割と収れん作用、発汗調整作用があります
効果的な入浴方法その② 【酢+重曹】
酢には殺菌作用の強いクエン酸が含まれていて、雑菌の繁殖を抑さえる働きを持つ、弱酸性の状態に皮膚を保護する効果があります。湯船に酢を100mlほど入れてお湯にいれてみましょう。お湯に対してわずかな量ですので、酢のニオイが気になるということはありません。
ほど加えるとさらにニオイ対策に効果的だよ!
メモ
- 酢・・・100㎖
- 重曹・・おおさじ1
またご自宅の浴槽の素材・材質をチェックしてからご使用くださいね
効果的な入浴方法その③ 【重曹+クエン酸】
炭酸ガスで皮脂やタンパク汚れを落とし、同時に二酸化炭素が皮膚から血管に入っていくので、血行もよくする効果が得られます。市販の入浴剤でも見かけます炭酸入浴剤。重曹+クエン酸で簡単自家製炭酸風呂で身体を温めることによって全身の新陳代謝を促しましょう。湯船によく溶かし入れ、汗が出るくらいじっくり半身浴で入るのがポイントです。
メモ
- 重曹250g
- クエン酸210g
効果的な入浴方法その④ 【日本酒】
血行促進に効果が期待でき、より汗もかきやすくなります。ちょっとリッチな日本酒風呂で汗をかいて体臭の元となる老廃物を流しましょう。
メモ
日本酒2合=360㎖
効果的な入浴方法その⑤ 【ミョウバン】
ミョウバンとは本来、漬物の発色をよくするなどの食品添加物としてスーパーで100円前後で購入することができるものです。このミョウバンというものには、消臭や制汗予防の効果があることが分かっており、雑菌の繁殖を抑制する働きもある、体臭予防に素晴らしい効果を発揮してくれる商品です。
ミョウバン水を作って、ミョウバン風呂を試してみよう!
ミョウバン水の作り方・・・空のペットボトル500㎖に焼ミョウバンを10gと水300㎖を入れよく振って混ぜ合わせる。約48時間ほどで無色透明に混ざります。
メモ
ミョウバン水50㎖
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効果的な入浴方法その⑥ 【薬用石鹸活用】
雑菌の繁殖を抑える消臭成分入りの薬用成分やデオドラント効果のある薬用石鹸を使って洗ってみましょう。
ワキの下だけに使うのもOKです。逆にお肌の弱い方はこれらの石鹸は刺激が強い可能性もあるので、その場合はワキの下のみにとどめてください。
柿渋エキス
柿の皮を発酵させて作る昔ながらの殺菌作用は体臭予防に努める自然由来のものです。
緑茶エキス
フラボノイドやカテキンが含まれ、抗菌・抗酸化作用で身体の酸化に働きかけ、雑菌の繁殖を抑えます。
ミョウバン
水に溶けると酸性化する特性から体臭の原因の一因であるアルカリ性アンモニア臭をミョウバンと結びつくことで中和させる働きがあります。
竹炭
炭の吸着成分で余分な皮脂を包み込み、毛穴につまった皮脂や古い角質を吸収し保湿成分にも優れています。
効果的な入浴方法その⑦ 【脇の下クレンジング】
ワキの下もただ体を洗うついでではなくワキにもひと手間を。お顔と同じく、お使いのクレンジング剤を体を洗う前にワキの下にも施してみましょう。余分な皮脂を取り、雑菌の繁殖を抑えてくれる効果が期待できます。
メモ
・オイルクレンジング
・ミルククレンジング
・ジェルクレンジング
ふき取りタイプのクレンジングシートや、使用感がベタベタ
しずぎるクリームタイプはあまりおすすめしません。
3.まとめ:ニオイよさらば!7つのバスタイム有効活用法
体臭を徹底撃退するための効果的なお風呂の入り方、洗い方などを紹介してきました。
体の細かなところにも泡をつかって汚れを流しましょう。まずはシャワーのみのお風呂タイムを改めてみることから体臭予防は始まります。また、汗ばむ季節は朝にも寝起きの汗をサッと流せる習慣があるとより良いですよね。
身近にあるものを使って、いつもと違うバスタイムも楽しみながら体臭予防、改善を施していきましょう。